前半、隼磨がボールを受ければ迷いなく縦への突破を試みるプレーで流れを引き寄せ、20分のコーナーキックから最後は中澤が決めて先制。
その後、何度かカウンター等からピンチを招くものの、凌ぎきり前半終了。
後半、やはり前半のプレー振りから隼磨が警戒され、前半のようにスペースを与えてもらえずにやや攻撃が滞りがちになる。
20分あたりからは全体的な流れも悪くなり、嫌な雰囲気が流れる。そんな中、自陣深い位置でセットプレーを与え、その流れから相手のシュートが勇蔵の手に当たってしまい1発退場、そしてPKを決められ同点とされてしまう。そうなる前から監督が積極的に声を出したり、早めの選手交代で流れを変えることもできた可能性もある。
ここで、狩野に代えて那須を投入。
この交代、前節に中途半端なバックパスで失点の引き金となったプレーをした選手と、さらにその前の天皇杯で大きな破綻なくプレーできた選手とで、相手のレベルの違いこそあるものの前者を選ぶあたり、嫌な時間帯で指示すら出せないこともあり監督不信は募るばかり。アクシデントで1人少なくなった状況であるからこそ、経験豊富なベテラン選手でチーム全体を落ち着かせるべきではなかったかと思う。
そして、79分、那須のミスパスを奪われたカウンターからのクロスをゴール前でフリーの選手に決められ逆転を許してしまう。
ただ、今日はここからの攻撃が実を結ぶ。失点間もない80分に右サイドで粘ったジローのクロスを大島が頭で合わせて同点。84分には左サイドでキープしたジローが右サイドに走りこんだ隼磨へのサイドチェンジ、隼磨のトラップがピタリとはまり、最後は逆サイドネットに流し込んで逆転。試合は勝利を収めた。
しかし、逆転後の時間の使い方にも不満が残る。残り6分という時間で相手はDFを1枚削ってFWを投入し、最後の攻撃を仕掛けてきた。こういう状況では自分達のカウンターが効果的な展開。さらに前節を膝の違和感で欠場した山瀬、今週は別メニューの期間があった大島をフル出場させるよりも、中盤にスペースができやすい状況だからこそ乾を投入してドリブルでボールを前に運ぶプレーをさせたり、他チームが行うような相手への精神的プレッシャーや時間の浪費の意味も込めて守備的な選手を投入することが4分もあったロスタイムでできたはずである。乾も実戦で納得いくプレーが1度でもできれば大きな自信になるのではないか。
そして次節、この試合で退場となった勇蔵は出場停止。その位置に2試合連続で失点の引き金となるプレーをした那須を起用すれば、他のDFの選手やチーム全体の競争意識にマイナスに働くに違いない。
得点後声援に拍手で応える。祈りではあらず。 | 大島のゴールで同点 | |
決勝点の隼磨はジローに駆け寄り | 感謝 |