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About 2007年03月

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2007年03月03日

2007/ 3/ 3 J1第1節 横浜F・マリノス vs ヴァンフォーレ甲府

横浜F・マリノス 1−0 ヴァンフォーレ甲府
【得点者】 5分 山瀬功治
【メンバー】
GK 1 榎本 哲也
DF 4 那須 大亮
  30 栗原 勇蔵
  22 中澤 佑二
   7 田中 隼磨
MF35 河合 竜二
  29 長谷川 アーリア ジャスール
  10 山瀬 功治
FW 8 マルケス(76分 → 14 狩野 健太)
   9 鈴木 隆行
  33 マルクス(51分 → 11 坂田 大輔)
SUB
21 高桑 大二朗
28 天野 貴史
6 上野 良治
19 乾 貴士
15 大島 秀夫

ついに迎えた開幕戦。トレーニングでも主力組でプレーしていたアーリアが開幕スタメンに名を連ねた。また、登録上ではFWのマルクスがトップ下、MF登録の山瀬が左ウィング的な位置に入った。

立ち上がり、昨年までは何となく試合に入るという印象が強かったが、今日の試合は鈴木が前線で粘り強くキープし、流れを引き寄せる。すると、5分、センターサークル付近でしぶとくボールをキープした鈴木がアーリアにつなぎ、アーリアからボールを受けた山瀬が相手マークをドリブルで振り切って突破し、GKとの1対1をサイドネットに流し込み先制。
その後もマルケスと隼磨のコンビネーションから右サイドを崩したり、17分に右からのクロスにファーサイドで鈴木が滑り込みながらシュートを狙うがポストに阻まれるなど、チャンスは作りながらも追加点を奪えずにいると、流れが甲府にというより、ここ数年の悪い癖ともいえるパスが雑になり、簡単に相手に奪われ攻め込まれる展開が続く。中澤が空振りのクリアミスをした場面では、勇蔵がすばやいカバーリングを見せピンチを守りきり前半終了。
前半は20分過ぎまではボールをキープしつつ、鈴木隆行の粘り、山瀬のドリブル突破、マルケスと隼磨のコンビなど、何度かいい形が見られたが、それ以降は昨年までの悪い流れを引きずるような試合展開だった。

後半も前半と似たような展開となった。立ち上がりは何度かいい形を作ったが、徐々に甲府ペースになる。それでも最後の局面で跳ね返したり、相手のシュートが精度を欠いたことで1点リードのまま終盤にさしかかる。すると勢いを取り戻したかのように攻める展開が続き、こぼれ球をアーリアが狙ったシュートは枠を大きくはずれ、鈴木の角度のないところから左足で狙った強烈なシュートはGKに弾かれるなどし、1-0のままロスタイムに差し掛かったあたりで、タッチラインを割ったボールを鈴木が蹴り出し、遅延行為でこの日2枚目の警告で退場処分。すでに警告を1枚受けていること、残り時間を考えても何とももったいない。このプレーさえなければ今日の鈴木のプレーは素晴らしかっただけに尚更である。その後は1点をロスタイムの3分を守りきり、開幕戦を勝利で飾った。

開幕勝利は結果だけ見ればよいが、早くも第2節をベストメンバーで臨めなくなってしまった。鈴木に代わって大島の起用が予想されるが、機動力という面で鈴木と同等の仕事を求めることは難しいと思われる。また、マルケスと隼磨のコンビネーションなどで右サイドからの攻撃という点ではよかったが、左サイドといえば山瀬や鈴木が個人で突破する場面が多く、サイドバック那須の攻撃参加とクロスの数という点で不満が残る。また、左サイド(相手の右サイド)から崩されることも多く、やはり本職のサイドプレーヤー起用が望ましいと感じた。そして、練習試合、プレシーズンマッチ、今日の試合と見てきてチーム状況を悲観する必要はなさそうだが、楽観できるものでもない。

最後に、スタメンフル出場のアーリアは、個人的感覚ではパスの球質がスキルフルで、基本技術はチームでもトップクラス。さらに、これまで不足がちだった中盤の様々なところに顔を出す運動量でもチームに貢献した。今後は徐々に当たりの強さや自らフィニッシュに持っていく形を増やせばチームも大きく変わると感じた。

退場は余計だった鈴木隆行開幕勝利も中澤は険しい表情
歓声に応える哲也とアーリア天野、乾の若手選手もベンチ入り
ゴール裏に挨拶をする選手達
ヒーローインタビューを受けるマン・オブ・ザ・マッチの山瀬

2007年03月10日

2007/ 3/10 J1第2節 横浜FC vs 横浜F・マリノス

横浜F・マリノス 0-1 横浜FC
【メンバー】
GK 1 榎本 哲也
DF 7 田中 隼磨
  22 中澤 佑二
   4 那須 大亮
  26 田中 裕介
MF35 河合 竜二
  29 長谷川 アーリア ジャスール
  10 山瀬 功治
FW33 マルクス(59分 → 11 坂田 大輔)
  15 大島 秀夫(73分 → 20 ハーフナー マイク)
   8 マルケス(29分 → 19 乾 貴士)
SUB
21 高桑 大二朗
28 天野 貴史
 6 上野 良治
17 吉田 孝行

前半、5分にマルケスが相手ペナルティエリア内で倒されたように見えたが、主審はプレーを流す。そこから相手のカウンターを受けコーナーキック。その流れの中、7分に早川に決められ0−1。25分過ぎにはペナルティエリア内の混戦が途切れると、マルケスが痛んでおり、そのまま29分に乾と交代。その後も、乾がドリブルで切り込むなど、前半で追いつくべく攻撃をしかけるが、選手の大半が守備的なプレーの相手に苦戦し、逆にカウンターからピンチを招く場面も見られた。前半ロスタイムには攻撃参加した田中裕介のやや遠めからのロングシュートはクロスバーを直撃して、タッチラインを割ってしまう。このプレーで前半終了。

後半、立ち上がりから攻め込む展開が続く。後半も乾が中盤でボールを受けると長い距離をドリブルで持ち上がってからのパス、後方からのロングボールでチャンスをうかがうが、機動力に欠ける大島、マルクスは反応できなかったり、相手が先にカバーに入るなどしてチャンスにならない。ゴール前の混戦から放ったシュート、山瀬のFKはともにポストに阻まれる。田中裕介の突破からペナルティエリアで進路に体を入れられるがPKはとってもらえない。残り15分のところでは大島に替えマイクを投入するが、チャンスらしいチャンスも作れないまま0−1で試合終了。

特に気になったのは2点、まず、後半のこう着した状況をスピードのある坂田を投入することで打開しようとしたが、大島を前線に残したことで、相手の裏を狙うのか、大島に一度当ててから展開するのか、選手間でも意思疎通に欠けていてように感じた。2点目は那須。後半、乾がハーフライン付近でボールを受けてからドリブルで仕掛けることでフリーキックをもらうなど、チャンスになっていたのだが、乾がディフェンスラインのボールを受けに行くと、那須は前線に行くようなジェスチャーをして乾にボールを渡さない、そのうえでディフェンスラインで無駄なパス回しを始めてしまう。これは終盤のマイク投入後にもいえることで、残り時間が少ない中でパワープレーを仕掛ける段階で近くの中澤や河合にパスをする。監督はマイク投入後は早く前線にボールを送るようなジェスチャーをしていたこと、中澤は早い段階で前線にフィードしていたことを考えると、一連のプレーは監督の意図にも反するものと思われる。守備面でも、チーム全体的に前掛かりになっていたとはいえ相手に裏をとられたり、サイドバックでもセンターバックでもボール処理にまごつくことも多々ある。果たして次節、左サイドバックに那須が戻るのか、田中裕介を継続起用するのか注目したい。

2007年03月11日

2007/ 3/11 サテライトリーグ 水戸ホーリーホック vs 横浜F・マリノス

水戸ホーリーホック 1−7 横浜F・マリノス
【得点者】
20分 坂田
35分 マイク
44分 坂田
53分 坂田
55分 坂田
71分 マイク
83分 乾
84分 水戸

【メンバー】
GK 1 飯倉 大樹
(46分 → 21 富永 康博)
DF 7 塩川 岳人
   6 天野 貴史
   5 吉村 光示(76分 → 2 エウチーニョ)
  13 小宮山 尊信
MF14 狩野 健太
   8 山瀬 幸宏
  17 吉田 孝行(62分 → 10 乾 貴士)
FW15 斉藤陽介
   9 ハーフナー マイク
  11 坂田 大輔(57分 → 4 石原 卓)
SUB
3 田中裕介

サテライトリーグ開幕戦。昨日のリーグ戦出場メンバーから短時間だった坂田、マイクに加え、乾とフル出場の田中裕介が遠征メンバーとして水戸まで帯同。会場である水府町グランド(ホーリーピッチ)は河川敷にあるため、強風がもろに吹きさらす中で行われた。

前半は強い向かい風の中でのプレーとなり、各選手ともボールコントロールに微妙にブレが生じ、飯倉のゴールキックは大きく押し戻され、マイクにボールがうまく収まらず、なかなか攻撃の形が作れずにいたが、徐々に慣れてくると20分に坂田が決め先制。35分には狩野のクロスからマイクがトラップから、目測を誤まったGKと入れ替わる形でGKを交わし0−2。その後も、このレベルでは格の違いを見せた坂田が突破からフリーの吉田にパス。その吉田はGKとの1対1を決められず、追加点を奪えなかったが、44分に右サイド塩川からのパスを受けた坂田がドリブルでDFを抜き、確実に決めて0−3となり前半終了。

後半開始からGKが飯倉から富永に交代。サイドも変わり追い風となったことで攻め込む展開となる。53分、ベンチのテントの影になって見えなかったが、水戸DFにマイクと坂田がプレッシャーに行った後、坂田がドリブルでテントの影から現れそのまま突破し、逆サイドネットに流し込み0−4。直後の55分には吉田(?)の右サイドからのクロスに坂田がうまく右足を合わせて0−5。ここで4得点の坂田に代わり石原投入。さらに62分には、前日も60分以上プレーした乾が背番号10で出場。
71分、狩野の左コーナーキックから二アで1人がつぶれ、流れたところに走りこんだマイクが左足で蹴り込んで0−6。76分、後半途中の接触プレーで左足を痛めていた吉村に替えてエウチーニョを投入。左サイドの小宮山がセンターバックに回り、エウチーニョが左サイドバックに入った。83分、乾がペナルティエリア付近、左45度の角度からゴールキーパーの手をかすめるようなカーブをかけたシュートを決め0−7。
直後の84分にクロスから水戸に頭で合わされ1点を返されたが1−7で試合終了。

トップでの実績のある選手が出場したため、1−7と力の差を見せ付ける順当な結果となった。試合の中で気になった点は、先にも触れたマイクのポストプレー。風の影響でボールがブレ気味だったことを考慮しても、周りの選手と合わないことがやや目立った。相手のプレスをものともしない体の強さ、ボール捌きの正確さを身につけてほしい。
また、坂田に吉田や狩野が絡んでチャンスを作っていたのに対し、左サイドの小宮山が孤立した感があり、トップチーム同様に左サイドからの攻撃という点で多少不満が残った。

この日4得点の坂田2得点のマイク。ポストプレー強化に期待
キャプテン天野は無難な守備乾も途中出場
強風にキックが押し戻されていた飯倉4番の石原

2007年03月17日

2007/ 3/17 J1第3節 横浜F・マリノス vs ヴィッセル神戸

横浜F・マリノス 1−4 ヴィッセル神戸

【メンバー】
GK 1 榎本 哲也
DF 7 田中 隼磨
  30 栗原 勇蔵
  22 中澤 佑二
   4 那須 大亮
MF35 河合 竜二
   6 上野 良治
  10 山瀬 功治
FW27 斉藤 陽介(37分 → 21 高桑 大二朗)
   9 鈴木 隆行(75分 → 20 ハーフナー マイク)
  11 坂田 大輔(75分 → 19 乾 貴士)
SUB
MF 28 天野 貴史
  14 狩野 健太
   3 松田 直樹
FW 33 マルクス

37分に哲也が得点機会阻止で一発退場。ここを境に変わったことは2つ。1つは斉藤陽介に代えてGK高桑を投入することにより、フィールドプレーヤーが1人減ったこと。もう1つは監督が指示を出さなくなったこと。後半、勝ち越しを許してからはベンチも気にしながら試合を見ていたが、ついに試合終了まで1度たりともピッチの選手に向けて指示することはなかった。上の写真は後半のベンチ。
計ったかのように残り15分でのマイクと乾の投入も、アップ中の2人を松永コーチが呼びに行き、急いで着替えそのまま投入。
この状況は岡田監督時代の末期と酷似している。当時も監督は職場放棄のように選手に指示をすることもなく、終盤はパワープレーを試みるも、ただ時間が過ぎていくという悪循環。これが今季は第3節にして早くも現れた。何もしない指揮官の存在意義は何なのか? こういう状況は時間が解決してくれるとは思えない。

哲也退場前から状況は最悪だった。退場の引き金となったプレーも含め、簡単にディフェンスラインの裏をとられすぎである。他にも相変わらず左サイド(相手右サイド)から崩される。ディフェンスラインや中盤の底からの攻撃の第1歩となるはずのパスは10数メートル先の味方にも正確につなげない。それはボールを雑に扱い、適当に蹴っているように感じる。そういう選手がロングボールを蹴っても見当違いのところに飛んでいくのは当然の結果である。

やはり左サイドには前節、まずまずの動きを見せ、激しい上下動ができる田中裕介、ディフェンスラインにはビルドアップ、正確なフィードができる“ディフェンダー”松田直樹、中盤の底には運動量と激しさに加え、クロスやロングキックに精度のある天野貴史。個人的にはこの3選手の起用を推したい。

2007年03月19日

2007/ 3/19 横浜F・マリノスMM21トレーニングセンター

10時からの予定も、選手がグランドに姿を現したのは10時半近くなってからで、ミーティングが長引いたのだろうか? 練習にはおそらく遅刻した上野がアップ途中から参加。負傷離脱中のマルケス、アーリア、山本、秋元に加え、石原の姿がなかった。マルケスはトレーナーとともにウォーキングやジョギングを行っていた。他のメンバーはパス回しなどのウォーミングアップを行った。

その後はフルコートでの紅白戦。出場停止の哲也に代わりGK高桑、DFは右から隼磨、勇蔵、中澤、那須、MFは中盤の底に上野と松田、前目に右からマルクス、山瀬と並び、FWには坂田と鈴木が入った。まず、序盤に那須がバウンドボールの目測を誤り、ボールに触れずにジローに突破を許したり、その後もジローと天野にサイドを突破される場面もあり、やはり不安が残る。
攻撃面では隼磨の判断が遅れ、クロスをディフェンスの足に引っ掛けてしまうなど、試合で垣間見える課題がそのまま浮き彫りとなる形となった。
また、今日の紅白戦では主力組のコーナーキックを続けて繰り返すなど、セットプレーの実戦練習も取り入れた。指示の有無は不明だが、マルクスのボールが緩めなのが気になった。速いボールを入れれば相手のクリアミスなどを誘発することも考えられるのだが。

2本目は2トップに大島とジロー、右サイドバックに天野が入った。2本目になると徐々にチャンスも作れるようになり、シュートも増えるが、ゴール前でボールを受けたマルクスはトラップが乱れたところをディフェンスに詰められシュートも枠に飛ばず、山瀬のシュートもわずかに枠を超え得点につながらない。すると、ディフェンスラインを右から勇蔵、中澤、那須、裕介の4バックに変更。
すると、勇蔵、裕介ともに高い位置でボールを受けるプレーが見られるようになる。サイドを駆け上がった裕介のシュートはサイドネット。その後、パスを受けた勇蔵がGKとの1対1を決めてようやく得点。結局そのまま1−0で終了。

1本目(控え組)と2本目途中までの天野、2本目途中からの勇蔵、裕介が隼磨、那須よりもサイドバックらしいプレーで、結果としてチャンスが生まれていた。

また、松田のボランチにおける経験値という点では不安は拭いきれないが、攻撃の第1歩となるパスや中長距離のロビングボールの正確さ、コーチングや周りをもり立てる声での存在感はやはり大きい。鈴木に対しても「鈴木!俺が持ったら裏」というように動きを指示し、鈴木も動き出しとともに「松田!」と声を上げるなど、互いに要求する声も聞かれた。(互いの呼び名には違和感があるが)

もう1つ気になったのは乾、マイクが今日は控え組で終始したこと。神戸戦は1人少ない状況、悪い形での失点で周りの選手の集中が切れていたうえ、何の指示すらない状況で若手を切り札的に起用し、結果が出せなかったからといって控え組では若手の長所や可能性を潰してしまうのではないかと心配である。

紅白戦終了後は若手主体のメンバーに鈴木、隼磨らも加わり、ワンタッチや速いパスワークの練習が高橋コーチの「頭も動かしながら」、「来る前に考えろ」、「集中が切れたら終わりだよ」などの声が飛び交う中で行われた。このトレーニングでは狭いエリアに多くの選手が密集する中で、いかに早い判断でより良いパスコースを見つけかが目的だったと思われる。できることならば主力組にもこういったトレーニングに参加してほしいところである。

主力組のボランチでプレーの松田2本目をピッチ横から見つめる小宮山と鈴木
肩の亜脱臼から復帰した田代何度か突破を見せた天野
控え組でプレーの乾(写真は若手主体の練習)河合も控え組でプレー

2007年03月25日

2007/ 3/25 ナビスコカップ予選リーグ 清水エスパルス vs 横浜F・マリノス

清水エスパルス 2−2 横浜F・マリノス
【メンバー】
GK 1 榎本 哲也
DF 7 田中 隼磨
  30 栗原 勇蔵
   4 那須 大亮
  26 田中 裕介
MF17 吉田 孝行
  10 山瀬 功治
  35 河合 竜二
  32山瀬幸宏
FW15 大島 秀夫
 11 坂田 大輔(88分 → 18 清水 範久)
SUB
GK21 高桑 大二朗
DF28 天野 貴史
  16 吉村 光示
MF14 狩野 健太
  19 乾 貴士
FW 9 鈴木 隆行

連敗中のチームはこの日もスタメン、システムともに変更した。GKは出場停止を消化した哲也、前日に代表戦の中澤の位置に勇蔵が右サイドから戻り、右サイドバックには大宮戦ではスタメンを外れた隼磨が戻った。中盤は河合と山瀬が守備的な位置、前目は幸宏と吉田が今季初出場初スタメン。ツートップは鈴木が外れ、坂田と大島。

前半はシステム、メンバーの入れ替えを差し引いても、呼吸が合わず、いつものようにパスがつながらないシーンが目に付いた。
25分、カウンターからのロングボールで裏に抜け出され、シュートは哲也がセービングで弾くも、ボールはゴール前に転がり、そこを詰められ先制を許す。その後は積極的に攻める姿勢を見せるようになり、裕介が突破から中に切れ込んでから大島へのスルーパスは、大島の反応が遅れ、ボールに追いつけずチャンスを逸す。

後半、10分のコーナーキックを蹴るのは幸宏。コーナーキックは跳ね返されたが、再度ボールをキープした幸宏がクロスを上げ、競り合ったボールがこぼれたところを大島が右足で蹴り込み同点。直後には大島がポストプレーから坂田にスルーパス。抜け出した坂田がGKから逃げるようにドリブルし、左足で流し込み逆転。
その後も逆転した勢いのまま攻撃を続けるが、1点目と似たような形からの坂田の左足でのシュートはゴール右。坂田のクロスから裕介のダイビングヘッドはミートせず枠を超える。坂田のヘッドもGK正面とチャンスは作れたが追加点を奪うまで至らない。そんな中、清水は矢島と前日に代表戦に途中出場の藤本を投入。すると藤本のキープや矢島の突破などで清水に押し込まれ、相手にセットプレーを与える場面が多くなり、82分に相手の左コーナーキックからファーに走りこんだ市川がフリーとなり、頭で決められ同点。その後、88分にジローを投入するも時間は流れ、そのまま終了。

この試合、相手はU-22代表のDF青山、MF枝村に加え、ディフェンスラインに2名の出場停止選手がおり、ベストメンバーとは程遠い陣容であったことを忘れてはならない。だが、後半に立て続けに2点を取るまでは決して良い内容ではなかった。それでも逆転に成功してからは相手が前掛かりになったため、大島にボールが収まったり、カウンターからチャンスを作れるようになった。しかし、清水は選手交代で流れを変えたのに対し、最初の選手交代は同点に追いつかれてしばらく経った残り2分。監督はこれまで状況打開策を持っていないことを露呈してきたが、リードを守り切ることもできないということが明らかになった。こういった話は当然結果論になってしまうが、同点にされる前から押し込まれ、セットプレーを与えていた流れを断ち切る意味でも、トップチームでの試合にともに今季初出場の吉田、幸宏に代えて中盤にジロー、前線にキープ力や機動力のある鈴木を早い時間に投入しても良かったのではないかと思える。個人的にこの引き分けは敗戦以上かもしれない。
そして、試合後の清水ゴール裏は追いついての引き分けにも選手をブーイングで出迎えた。マリノスというクラブがそういう対象になってしまっている現実をスタジアムにいた社長、取締役、強化部長らの面々も受け止めなくてはならない。

次の試合、中澤が戻るディフェンスラインは代わりに誰を外すのであろうか。裕介の出場した2試合でのパフォーマンスと比較しても那須を左サイドに戻すことだけはあってはならない。



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