10時からの予定も、選手がグランドに姿を現したのは10時半近くなってからで、ミーティングが長引いたのだろうか? 練習にはおそらく遅刻した上野がアップ途中から参加。負傷離脱中のマルケス、アーリア、山本、秋元に加え、石原の姿がなかった。マルケスはトレーナーとともにウォーキングやジョギングを行っていた。他のメンバーはパス回しなどのウォーミングアップを行った。
その後はフルコートでの紅白戦。出場停止の哲也に代わりGK高桑、DFは右から隼磨、勇蔵、中澤、那須、MFは中盤の底に上野と松田、前目に右からマルクス、山瀬と並び、FWには坂田と鈴木が入った。まず、序盤に那須がバウンドボールの目測を誤り、ボールに触れずにジローに突破を許したり、その後もジローと天野にサイドを突破される場面もあり、やはり不安が残る。
攻撃面では隼磨の判断が遅れ、クロスをディフェンスの足に引っ掛けてしまうなど、試合で垣間見える課題がそのまま浮き彫りとなる形となった。
また、今日の紅白戦では主力組のコーナーキックを続けて繰り返すなど、セットプレーの実戦練習も取り入れた。指示の有無は不明だが、マルクスのボールが緩めなのが気になった。速いボールを入れれば相手のクリアミスなどを誘発することも考えられるのだが。
2本目は2トップに大島とジロー、右サイドバックに天野が入った。2本目になると徐々にチャンスも作れるようになり、シュートも増えるが、ゴール前でボールを受けたマルクスはトラップが乱れたところをディフェンスに詰められシュートも枠に飛ばず、山瀬のシュートもわずかに枠を超え得点につながらない。すると、ディフェンスラインを右から勇蔵、中澤、那須、裕介の4バックに変更。
すると、勇蔵、裕介ともに高い位置でボールを受けるプレーが見られるようになる。サイドを駆け上がった裕介のシュートはサイドネット。その後、パスを受けた勇蔵がGKとの1対1を決めてようやく得点。結局そのまま1−0で終了。
1本目(控え組)と2本目途中までの天野、2本目途中からの勇蔵、裕介が隼磨、那須よりもサイドバックらしいプレーで、結果としてチャンスが生まれていた。
また、松田のボランチにおける経験値という点では不安は拭いきれないが、攻撃の第1歩となるパスや中長距離のロビングボールの正確さ、コーチングや周りをもり立てる声での存在感はやはり大きい。鈴木に対しても「鈴木!俺が持ったら裏」というように動きを指示し、鈴木も動き出しとともに「松田!」と声を上げるなど、互いに要求する声も聞かれた。(互いの呼び名には違和感があるが)
もう1つ気になったのは乾、マイクが今日は控え組で終始したこと。神戸戦は1人少ない状況、悪い形での失点で周りの選手の集中が切れていたうえ、何の指示すらない状況で若手を切り札的に起用し、結果が出せなかったからといって控え組では若手の長所や可能性を潰してしまうのではないかと心配である。
紅白戦終了後は若手主体のメンバーに鈴木、隼磨らも加わり、ワンタッチや速いパスワークの練習が高橋コーチの「頭も動かしながら」、「来る前に考えろ」、「集中が切れたら終わりだよ」などの声が飛び交う中で行われた。このトレーニングでは狭いエリアに多くの選手が密集する中で、いかに早い判断でより良いパスコースを見つけかが目的だったと思われる。できることならば主力組にもこういったトレーニングに参加してほしいところである。
主力組のボランチでプレーの松田 | 2本目をピッチ横から見つめる小宮山と鈴木 | |
肩の亜脱臼から復帰した田代 | 何度か突破を見せた天野 | |
控え組でプレーの乾(写真は若手主体の練習) | 河合も控え組でプレー |